under the rose Entry 147

保健室の遊戯・4

「は……っ、はゥ……っ」
 びくびくと強張った四肢を弛緩させ、天音がベッドに崩れ落ちた。
 4度まで腸内洗浄を施されたのだから体力の限界を迎えるのも当然だろう。敏感な神経の詰まった排泄孔から、堪えきれなくなった洗浄液をほとばしらせ、金属の容器を激しく汚す――その繰り返しにぐったりと力をなくした少女の細い身体は、うっすらと汗を滲ませてシーツの上に崩れ落ちている。
 先ほど天音が汚したベッドは、すでに片付けておいた。隣のベッドに場所を移し、私は彼女の『治療』の次の段階へ進むつもりだ。
「どう、楽になったかしら?」
「っ……ひぐッ……」
 さしもの世間知らずな少女でも、流石にこれまでの行為が陵辱であったことには気づいているらしい。繊細な羞恥心を徹底的にえぐられ、答える気力すら残っていないようだ。
 だが、そうして涙を堪え、己を襲う苦難に必死に耐えようとしている姿は、私の嗜虐心を激しく刺激する。
「ふふ、すっかり充血させちゃったかしらね?」
「ぁあウ!? や、やだ……だめ、デス……先生、もう……おシリ……いじめナイで、くだサイ……っ!!」
 強制排泄を繰り返された排泄孔に触れられて、天音が抗議の声を上げる。執拗に弄ばれたその部分は、すでに少女にとって生殖器よりも敏感な部分なのだ。
「このままだと城崎さんも困るでしょう。また、出なくなったりしたらどうするの?」
「っ……で、デモ……」
「ちゃんとお尻をほぐして、柔らかくしてあげないと、また苦しくなっちゃうわ。ね?」
 背中に手を押し当て、天音の抵抗を封じながら、私は先ほどと同じ潤滑剤がわりの炎症止めクリームを、直腸粘膜に塗り込めていく。ふっくらと捲れあがって内臓の内側を覗かせ、クリームに滑る小さなすぼまりは、排泄の器官とは思えないほどに美しい。
「さ、おなかの力を抜きなさい」
「ゥあ、や、へ、ヘンなコト、しちゃ、やァ……っ」
「ただのマッサージよ。ちゃんとお通じが良くなるように、ね」
 用意したピンクローターを、そっと天音の柔孔に押し当てる。少女用のものに比べても一回りサイズの大きな、成人女性用のものだが、クリームをかぶせておいたため、天音の孔はすんなりと親指ほどの太さの器具を飲み込んでゆく。
「ぁうアアアアアッ!?」
 ふぃいい……という小さな振動音が、天音の直腸粘膜に触れた瞬間、くぐもった音に変化する。微細な振動で小さな孔を刺激され、天音は身をよじって暴れ出した。
「ふふ、大丈夫……しっかり力を抜いて……おなかの中に受け入れるの」
「や、ヤダぁ、嫌デスっ……お、おシリ、ヘンなフウになっちゃいマス…っ!!」
 腰をくねらせて抵抗する天音に逆らわず、ローターを柔孔の中に押し込んでゆく。これまで何度も野太い汚物をひり出していただけあって、天音のそこはあきれるほどやすやすとローターを腹奥に飲み込んでいった。本体とコントローラーを繋ぐコードだけが、すぼまりにもどった天音の孔からひょろりと伸びている。
「ッ、ぅああ……ヤダ、キモチ悪いデス……せ。先生っ、抜いて、抜いテくだサイっ!!」
「おなかをちゃんとほぐしてあげる治療なのよ? やめたら元通りになっちゃうわ」
「ふぁアアアアア!?」
 レバーを調節し、振動を中から上へ。ねっとりと粘膜に包まれた直腸のなかで、ローターが跳ね回る。よじれた孔の襞をかき回す振動に、天音は四肢を硬直させて背中を反らせた。
 きゅう、きゅう、と小さな孔がすぼまっては膨らみ、淫靡に体奥へと繋がるコードをついばむ。
「アアっ、や、嫌ぁ……おナカ、ぐるぐるッテ……んくゥ……ッ」
 ベッドに突っ伏したままびっしょりと汗をかき、天音は甘い声を上げ続けた。小さな白い丘の隙間の秘孔は、ピンクローターのコードを覗かせたまま膨らんではくるんと縮まり、収縮を繰り返しながらねっとりと腸液を溢れさせている。
「やぁ……ドンドン、奥……入っちゃ…ァ」
 その言葉に、私は少女の体内へと続くコードが短くなっているのに私は気づいた。
 繊細な直腸をこね回すピンクローターが、天音の体内へゆっくりと引きずり込まれていたのだ。本来異物を吐き出すための排泄器官で、天音はねとりととろける粘膜を絡めながら、淫具を胎の奥深くへ飲み込んでゆく。
「へえ、……城崎さん、感じるの?」
「ゥああ!? や、せんせぇ……だめ、もっと弱くシテ……おナカ、壊れちゃうゥ!!」
 私がローターの強度をあげた途端、天音は激しい反応を見せた。
 驚くべきことだった。コードを10センチ以上も飲み込んでおいて、天音はその直腸粘膜でその振動を余すところなく感じ取っているのだ。
 説明するまでもないが、本来内臓である直腸には感覚など感じる神経は存在しない。排泄器官の快楽というものは、基本的に入り口の括約筋で感じるものだ。
 だが――目の前で悶える少女はそうではなかった。
「ぁあうぁあァアぁあ!?」
 短くなったコードを引き戻し、ぐいっと引っ張ると、まるで魚が食いついたような手ごたえすら感じられる。ぞるるうぅっ、と絡みつく粘膜を掻き分けて引きずり出されるローターの感触を、天音は喉を震わせ甲高い声ではっきりと感じ取っている。
 天音の排泄孔を満たしていた粘液をこぽりと吐き出し、出口寸前まで引きずり出されたローターは、半分近くその姿を外に現しながら、再び天音の体内へと飲み込まれてゆく。
 そして――
「凄いわ……」
 私は言い知れぬ興奮に身を震わせていた。
 天音の排泄孔は、本来体内に溜まった食物の成れの果てを吐き出す能力の代わりに、全く別の――男の生殖器を根元まで飲み込み、ねっぷりと舐め回す能力を備えていたのだ。
 つまり――天音の便秘症の正体は、本来排泄には全く適さない異能の排泄器官を持って生まれたためのものだったことになる。本来、モノを吐き出すための機能を持つはずのそこは、まったく正逆の役目を果たしていることになる。
「ぁアアぅ……だめ、せんせェ……止めてェ……お願い、デスっ……お、おナカ、ヘンになっちゃウ……っ」
「感じてるのね、城崎さん? どんな感じか教えて頂戴」
「おシリ……お、おナカがっ……奥まで、きゅうッテ、ァあッ……や、ヤァあ、ぁ、ウ、ぁあハァ……ッ」
 うつ伏せになった顔を枕に押し付け、あどけない口でシーツを噛み、ベッドに爪を立てて――天音は未体験の快楽に必死に抗っている。が、次第に持ち上がる腰と、ぷくぷくと泡を吹き、粘つく腸液を漏らす桃色の小孔は少女の限界が近いことを窺わせる。常人の何十倍という快楽神経を詰め込まされた特別製の排泄器官は、おそらく直接淫核をねぶられるのに近い暴虐的な快楽を覚えていることだろう。
「ぁふぁアアアア!? や、センセェっ、だめ、それダメぇッ!! ず、ずるずるッテいうの、シないデぇ……っ!!」
 コントローラーのすぐ根元に達するまで深々と腹奥に引きずり込まれたローターを、コードを手繰って無理矢理引きずり出す。腹の中身を掻き出される刺激は、ことさらに天音には応えるらしい。この分では、普段の排泄ではそうとう苦労しているのだろう。
 声を荒げて叫ぶ天音の痴態を見計らい、私はローターの振動を最大まで跳ね上げた。
「ァはあッ!?」
 びくぅ、と背筋を反らせ、天音が腰をぎくんと震わせる。
 ぞっ、ぞっ、と音を立てて鳥肌を逆立たせ、捲れ膨らんだ排泄孔が、一瞬で硬くすぼまり、きゅうっと捻れて絡みつく。
「ぁ。アぁ、あァウッ……んゥ、ッ、……〜〜〜〜〜〜ッッ!!!!」
 コードを引きちぎらんばかりの勢いで反応した天音の直腸は、まるで肉食獣が得物を租借するように強烈にうねり、びくびくと腹の中身をこね回す。折り重なった直腸壁がところ構わずに波打ち、柔毛がよじれて跳ね回るローターを飲み込んだ。高々と突き上げられた尻をびくんびくんを振りたて、とうとう天音は絶頂に達した。
 断続的な快楽の波をその特別性の排泄器官で奏でながら、少女は肩を波打たせ、痙攣しながらベッドの上に突っ伏した。
 触れられることもなかった幼いつくりの性器から、とろとろと白っぽい蜜が零れ落ちる。
 そして、それに倍するほどの腸液が、こぽりと外へ滲み出して、少女の下半身を激しく汚した。



「ふあ、ァ……ッ、ぅ」
 突き上げられた快楽の頂の上で、まだ余韻の大波に揺さぶられながら、天音は腰を浮かせたまま下腹部をびく、びく、と引きつらせている。
 20センチほどもあるコードは八割以上もその体内奥深くまで飲み込まれていた。細いコードを租借するように、窄まった排泄孔がきゅうとよじれ、少女の体内へと引き込まれる。
「ッ……あ、アっ」
 天音がわずかに声を跳ねさせる。朱の差した頬をぐりぐりと枕に押し付け、髪を振り乱して息を詰める。同時、一度はおとなしく慎ましやかに縮まっていた孔がまたぷくりと膨らんで、その内側の美しい桃肉色を覗かせる。
 狭苦しい柔孔をせり上がってきた蜜が、わずかにほころびたその小さな花弁から溢れ、とろりと少女の太腿へこぼれ落ちた。
 いまはメモリの右端、最低出力でかすかな微動となったローターの刺激を腹奥で享受しているのだろう。時折むずがるように片方の手でぎゅうとヘソ上のシャツを掴み、腰をくねらせながら、天音はなお自分を翻弄する快楽に抗おうとしている。
「ダメぇ……っ」
 かすかな抵抗の声を上げ、シーツを噛み締めた少女の唇は、しかし甘美な喘ぎを隠しきれていない。ローターのリモコンに繋がるコードを軽く引っ張ってやると、それだけで西欧の血を混じらせた無垢な白肌を切なげに震わせる。
 細い肢体からはすっかり硬さが失われ、しっとりと汗ばんだ肌にはほのかな赤みがさしている。覆うもののなくなった下半身は、めくれたシャツの下で穢れひとつないまま、抗いがたいほどの淫靡さをかもし出していた。
「ぁ、っ、やダ、ま、またァ……ッ」
 祖国のイントネーションを雑じらせた声を掠れさせ、少女は身体全体で押し寄せる快楽の波を受け入れる。驚くべきことに、天音の直腸粘膜は入り口から15センチも奥に飲み込んだローターの振動を、しっかりと感知している。
 もはやそこは排泄器官などと呼べるシロモノではなく、十分に仕込まれた生殖器よりも敏感な、快楽の源泉であった。
「ふふ、城崎さん、どう? 大分慣れてきた?」
「ッ、せんせェ、も、もォいい、いいデスっ……お、おナカ、おかしくなっチャう……ッ、もぉへ、ヘンなコトしないデ、こ、これ、抜いテくだサイ……ッ」
 涙を堪えながらの懇願を、天音は途切れ途切れに繰り返す。ぞくぞくと嗜虐心を煽るその様は、このまま何時間でもこの機器を使って少女を仕込んでやりたいという誘惑を大きくした。
 けれど、それよりも優先すべきことのため、私は天音の申し出を受けることにする。
「そうね。じゃあ抜いてあげる」
「ひぁアアう!?」
 ぐい、とわずかに余ったコードに指を絡め、力を込める。天音の吐き出した蜜でぬるぬるになったコードが、ゆっくりと少女の体内から引きずり出されてゆく。
 少女はこの快楽をよほど気に入ったか、粘膜は完全にローターに絡み付いて、離さぬほどにしっかりと腹奥に食い締めているようで、指に食い込むコードが痛いほどだ。
「あぐ、あっ、アっ、や、やあ!! せ、先生ぇ、ダメ。も、もット、や、やさシクしてェ!!」
「暴れないで城崎さん。手が滑ちゃうわ」
 そう嘯いて、メモリを押し上げる。
「ぁああアアァ!?」
 再び猛烈に跳ね回るローターは、うねる少女の体内へ再度ひきずりこまれた。手繰り出された以上のコードを伴って、ずるりっと少女の奥へと飲み込まれる。
 まるで内臓を引っかき出されような感覚なのだろう。わめく天音を見下ろしながら、私は5分ほども掛けて、ゆっくりとローターを引き出した。
「ぁ、くゥゥぁあ……ッ!?」
 お尻を高く天井に向けて突き上げ、天音は背中を震わせてシーツに噛み付く。ねっとりと粘液の絡みついたローターは、妖しいほどにてらてらと輝き、少女の体内をこね回した残滓を滴らせている。
 内側から盛り上がった桃肉のほころびが、大きく膨らみ、まあるく輪のように広がって、薄いピンクのプラスチックを吐き出したままの格好に裏返っていた。少女の体温で暖められ、湯気を立ち昇らせるほどのそれは、難産の末に産み落とされた少女のタマゴのようだ。
「随分ほぐれたようね。これなら困ることもないんじゃないかしら」
 少女の薄い尻肉を掴み、左右に押し広げる。
 すると、長い時間を掛けて丁寧にトロかされた股間がくちりと粘つく音を立て、柔肉を覗かせる。
「ふァア……ッ」
 乙女の秘唇も、既にほころびてその蕾をわずかにほころばせ、甘い匂いをこぼす蜜を迸らせている。だがそれよりも遥かに淫靡に、少女の後ろ孔は精製された淫蜜をたっぷりと練りこまれ、おおきくほころびて左右に花弁を咲かせていた。
 トロけた桃肉孔は、指に従って左右に開き、小さいながらはっきりと空洞を空けている。その奥にはまるで迷宮のように、鮮やかな肉襞を右向きにねじらせながら捩り合わされた体内の様子が覗く。
 見ている間にもひくひくと蠢き、白い蜜を入り口にぷくりと溢れさせるその様は、触れただけで子供を孕みそうな、最上質の生殖器の有様だった。
「ッひあああゥ!?」
 先にクリームを塗り伸ばした時とはまるで違う。二度の肛門絶頂によって開発を尽くされた小孔は、私の指を飲み込むなりぐねぐねとうねり、折り重なった襞を波打たせて激しく締め付ける。とろけたマシュマロのようにくちゅりと割り広げられた桃孔は、外見に相応しい甘い匂いを漂わせ、淫らに雄を誘っている。
 およそ――少女に与えられたどんな器官よりも淫靡で美しい。本来の性器よりもはるかに妖しげな魅力を漂わせている。
 舌なめずりを堪え切れなくなって、私は少女の細孔を探る指をますます深く押し進めていった。



 (続く)





 (初出:保健室であったエロい話 part7)


 

2010/12/06 アナル